英語育児はおすすめか?英語育児のゴールは?

ブログを書いて、他の方のブログにもお邪魔したりしていると、世の中の多くの親子が英語を頑張っているような気になってしまいますが、実際には、英語にしっかり取り組んでいるご家庭は少数派だと思います。

 

これまで、リアルで知り合った多くの親子に、さりげなく探りを入れてきましたが、おうち英語・英語育児をしている人にはほとんど出会ったことがありません。

 

英会話教室に通っている(だけ)、インターナショナルスクールに通っているというお子さんなら、知っています。

 

私もこれまでに、

「英語育児お勧め!」

という記事を書いたことがあると思いますが、

英語育児を始めて4年が経った今、

「そんなに簡単に人様にお勧めできない」

という気持ちになっています。

 

やはり、日本の家庭で英語環境を作るというのは、大変です。

だいたい、親として毎日かかさず、子どもを清潔健康に保ち、身の回りの世話をするというだけで、十分すぎる負担なのです。

それに加え、日々、子どもの質問に答えたり、折々にためになる話をしたり、子どもの間違った言い回しを正したりして、日本語や知識、教養を伝授することだってやっているのです。

各家庭ごとの、生活のしつけというものもあります。

親がそばについて楽器の練習をしたり、学習を見てやったりということもあるでしょう。

時間的な余裕も、精神的な余裕も、そうそうあるものではありません。

 

今や、ボタンひとつで英語動画や英語音声を流せる時代ではありますが、ボタンひとつで洗濯機が動くからといって洗濯が楽かというとそうでもないわけで、大変なのです。

「毎日〇〇をするだけで!」「1日たった〇〇分で!」という学習法・トレーニング法は、世の中に山とありますが、それができないのが普通の人間です。

 

それでも、親は子どものためと思って頑張るのですが、当の子どもが嫌がったりするのです。

 

さらに、英語育児は幼児期だけやってもあまり意味がありません。9歳まで、12歳まで、いやいや18歳まで続けなければならないという、長期のプロジェクトです。

 

その間ずっと、英語環境を作り続けなければなりません。子どもの英語力をはかり、子どもに合う英語素材(動画や本など)を用意しなくてはならないのです。

 

セット教材は、子どもに合えば英語育児の強力なパートナーになるでしょうが、誰にでも合う教材というのはありません。

また、初学者向け教材は、いわば自転車の補助輪のようなものです。いずれ卒業するものです。そして、補助輪と同じように、卒業したあとからが本番なのです。

補助輪付き自転車に乗る男の子のイラスト

 

また、言葉は使わなければ忘れます。

子どもはすぐ忘れますが、大人だって忘れます。

母語でも忘れます。

生粋の日本人(大人)だったのに、アメリカに移住してウン十年、もう読もうと思っても、日本語の新聞を読めなくなった・・・

というたぐいの話はよく聞きます。

 

子どものうちに英語ができるようになっても、使わなければ忘れます。

 

子どものうちは、親が何とか頑張って日本語と英語の環境を用意し、「新しい英語の本を買ったよ」とか「映画を英語で観ようか」とか、してやることができても、

大人になったら自分でやってもらわなければなりません。

 

子ども自身が英語の重要性、可能性を認識し、自分で英語を維持しよう伸ばそうと心掛けながら生活するようになったら、やっとゴールなのかなと思います。

バトンを渡す人のイラスト(会社)

 

奥が深い世界です。